【財務支援シリーズ】第3回

原価が見えない会社では、採用も投資も必ず失敗する

―― 判断できない経営は、すべて“後手”になる ――

皆さん、こんにちは。
株式会社飛躍のミカタ武村欽也です。
前回は、
建設業なのに商業簿記のPLで経営している危険性をお伝えしました。

今回は、その先です。

原価が見えない状態で経営すると、
なぜ採用も投資も必ず失敗するのか。


これは感覚論ではありません。
構造の問題です。

原価が見えない=判断材料がない


原価が見えない会社では、
・いくらまで人件費を増やせるのか
・設備投資して回収できるのか
・この工事を受けていいのか
これらを数字で判断できません。

結果、どうなるか。
・採用は「賭け」になる
・投資は「勇気」になる
・判断は「気合」になる
これは経営ではなく、運任せです。

「忙しいのに儲からない」は原価不明のサイン


よくある状態です。
・工事は多い
・人も動いている
・でも利益が残らない

この原因の多くは、

どの工事で、
どれだけ削れているかが見えていない

ことにあります。

赤字工事が混ざっても、
気づけない。

これでは、
規模が大きくなるほど苦しくなります。

採用判断がズレる理由

原価が分からないと、
・この人を採ったらいくら必要か
・その人がどこで回収できるか
が説明できません。

だから、
・期待だけで採る
・忙しさで採る
・辞めたから採る

こうした場当たり採用になります。

結果、
定着しない。
また採る。
疲弊する。

財務支援がやるべき仕事


財務支援の役割は、
「節税」ではありません。

原価構造を“見える形”に戻すこと。
・工事別損益
・原価の内訳
・利益が出るライン

これが見えた瞬間、
経営判断は一変します。

まとめ


原価が見えない会社では、
・採用も
・投資も
・拡大も

すべてが後手になります。

次回は、
「この原価管理を人でやり続ける限界」
── だから財務DXが必然になる、という話です。