【行政書士DXシリーズ 第2回】
皆さん。こんにちは。
行政書士法人QORDiAの武村欽也です。
DXはツール導入ではなく、
**「事務所全体の再設計」**です。
しかし多くの行政書士事務所は、
どこから手をつけるべきか分からない。
・業務が属人化
・データが散在
・新人教育が難しい
・作業に追われて判断業に時間が割けない
これらの課題は、正しい順番で整えないと改善しません。
そこで今回は、行政書士DXの全体像を
飛躍のミカタ流で 3ステップのロードマップに整理して公開します。
【行政書士DXシリーズ 第2回】
**行政書士DX全体設計図
■ STEP1:業務の“見える化”とプロセス分解
DXは、いきなりAIや自動化に手を出してはいけません。
まずやるべきは、
業務の全体を「部品化」して分解すること。
建設業許可を例にすると、
・ヒアリング
・必要書類の選定
・決算書確認
・過去申請との照合
・許可一覧の更新
・提出書類作成
・チェック
・提出・管理
このように、作業を全て“工程レベルに”分解します。
分解できていない事務所にDXは成立しません。
■ STEP2:属人化の排除と“標準フロー”の設計
業務を分解したら、次は標準化です。
行政書士事務所の非効率の多くは、
**「人によって進め方が違う」**ことから生まれます。
・ヒアリング項目が違う
・必要書類の判断がバラつく
・使用するフォルダが統一されていない
・記載方法に個人差がある
これらを“誰がやっても同じ結果が出る仕組み”に作り替えます。
標準化なしにDXはあり得ません。
■ STEP3:AI・自動化による“判断業への集中”
標準化まで終わったら、ようやくAIの出番です。
AI行政書士アシストに代表されるDXは、
・漏れチェック
・必要書類の自動判定
・許可一覧の更新
・講習・期限の案内
・動画マニュアルによる教育
などを自動化し、
行政書士を判断業に戻す仕組みです。
この順番を間違えると、
ツール導入だけが先行し、現場に定着しません。
■ DXは“広げる順番”で成果が変わる
飛躍のミカタ流では、DX導入の優先順位は次の通りです。
① 建設業許可DX
② 経審DX
③ 産廃・解体・古物などの派生DX
④ 教育DX(動画マニュアル)
⑤ 事務所全体のオペレーションDX
この順番は、
「業務量が大きく、定型化しやすい=効果が大きい」
という理由で設計されています。
次回は、行政書士DXの中でも最も効果が大きい
建設業許可DXの核心を具体的に解説します。

