【連載:理念浸透と採用定着の実践メソッド】
皆さん、こんにちは。
株式会社飛躍のミカタ 武村欽也です。
理念浸透と採用定着の実践メソッドです。
■ 【理念は飾りではない。社員が“自分ごと化”した瞬間に会社は変わる
—— 経営理念の言語化・共有・行動基準化 ——
多くの企業には「経営理念」が存在します。
ホームページ、会社案内、壁の額縁——
形式としては、ほぼ必ず存在するといっていいでしょう。
しかし——
理念が“飾り”になっている企業が多いのも事実です。
社員に理念を尋ねても、
多くの方はこう言います。
・「覚えていますが、正直あまり意識していません」
・「理念は大事だと分かりますが、現場では…」
・「読むことはあっても、自分の仕事とつながらない」
では、なぜ理念は現場に響かないのか?
■ 理念が浸透しない会社に共通する3つの特徴
理念浸透が進まない会社には、共通点があります。
① 理念が“抽象的すぎる”
理念が美しい言葉で書かれすぎていて、
現場でどう行動すればいいのか分からない。
② 理念を“覚えさせよう”としている
覚えることが目的になり、
考える文化が育たない。
③ 理念が“日常の判断基準”に落ちていない
理念と現場の判断・行動がつながっていないため、
社員が“実感”として理念を受け取れない。
■ 社員が理念を“自分の言葉で語れる状態”がゴール
理念が真に浸透した状態とは、こういうことです。
「私はこの会社の◯◯という理念が好きです。
だから仕事でこういう行動をしています。
理念を“覚える”のではなく、
自分の価値観として受け取っている状態。
この段階に到達すると、
社員は主体的に考え、行動し、判断できるようになります。
■ 理念を自分ごとにするための3ステップ
理念浸透は、強制ではありません。
順番を踏めば、自然に浸透していきます。
● ステップ①:理念の「意味」を共有する
理念が生まれた背景、社長の原点、過去の経験。
これを社長が語ることで、理念に“温度”が宿ります。
● ステップ②:理念を「行動レベル」に落とし込む
・お客様対応の場面
・チームでの仕事
・困難な場面
・判断が迷うとき
こうした“具体的な場面”に理念を紐づけます。
● ステップ③:理念に沿った行動を“称賛する”
社員の行動の中に理念を見つけたら、
その都度、言葉にして称賛する。
これが理念を日常に根づかせる最も効果的な方法です。
■ 理念浸透が採用・定着に直結する理由
理念が浸透した会社では、
社員はこう語るようになります。
「この会社が好きだから働いている」
「社長の想いに共感している」
「仲間と価値観が合うから続けられる」
採用で最も強いのは、豪華な福利厚生ではなく、
“価値観の一致”です。
理念が浸透している企業は、
自社に合う人材からの応募が自然に増え、
定着率も高くなります。
■ 結論:理念は会社の“判断基準”であり、“文化”である
理念が単なる言葉から、
社員一人ひとりの行動基準に変わった瞬間——
会社は間違いなく、強く、美しく成長します。
理念が浸透する会社は、
「人」が辞めず、「人」が育ち、「人」が集まる会社です。


