【財務支援 × 採用支援シリーズ】第1回
なぜ「経理のおばちゃんが辞めそう」という一言が、社長の不安をすべて表しているのか
皆さん、こんにちは。
株式会社飛躍のミカタ武村欽也です。
「実はですね……
経理のおばちゃんが、そろそろ辞めそうなんです」
この一言を口にするとき、
社長はたいてい少し声を落とします。
冗談ではない。
でも、今すぐ何かできるわけでもない。
そんな“宙ぶらりんの不安”を抱えたまま、
今日も経営を続けている。
「辞められたら困る」と分かっていて、何年もそのままになっている
経理担当者は一人。
長年勤めてくれている。
会社のお金の流れは、その人の頭の中。
これは珍しい話ではありません。
むしろ多くの中小企業が同じ状態です。
社長も分かっています。
・依存しすぎていること
・ブラックボックス化していること
・辞めた瞬間に会社が止まること
それでも、こう考えてしまう。
「今は忙しい」
「今さら変えるのは大変そう」
「とりあえず、あの人がいるうちは大丈夫」
こうして問題は、
“今日やらなくていい形”に置き換えられていきます。
これは人の問題ではなく、経営の設計の問題
ここで誤解してほしくないのは、
経理担当者が悪いわけでも、
社長が怠慢なわけでもないということです。
問題の本質は、もっと深いところにあります。
人に依存する前提のまま、会社が成長してしまった。
売上が増え、
人が増え、
取引が増えた。
それなのに、
経理や財務の仕組みだけが
**「昔のまま」**動いている。
このズレが、
社長にずっと不安を感じさせます。
試算表が2か月半後に出てくる経営の怖さ
この話と、必ずセットで出てくるのがこの言葉です。
「試算表は、
早くて2か月半くらいで上がってきます」
その間、社長は何を見て判断しているのか。
・人を増やすか
・外注に出すか
・設備投資をするか
すべて“勘と経験”です。
もちろん、
社長の経験は貴重です。
しかし、会社がある規模を超えると、
勘だけでは耐えきれなくなります。
数字が遅れて見えるということは、
常に“過去”を見て経営しているということだからです。
不安の正体は「経理」ではない
ここまでくると、
社長の不安の正体が見えてきます。
・経理の問題でもない
・税理士の問題でもない
・人が足りない問題でもない
「人がいなくなったら回らない設計」そのものです。
だから社長は、
・辞められたら困る
・でも変えるのは怖い
・結局、自分が抱える
という状態から抜け出せない。
たとえば、飛躍のミカタではこんな支援をしています
ここで一例として、
株式会社飛躍のミカタの話をします。
私たちは、
「経理をDXしましょう」
「システムを入れましょう」
とは言いません。
たとえば、
・経理担当者が変わっても
・社長が現場に出ていても
・数字を見る人が入れ替わっても
会社の数字が、日常業務の中で自然に見える形を
一緒に整えていく支援をしています。
特別な魔法はありません。
ただ、
人が頑張らないと回らない部分を、
仕組み側に移していくだけです。
これは財務の話であり、同時に採用の話でもある
経理の問題は、
実は採用の問題ともつながっています。
・属人化しているから後任が育たない
・教えられないから引き継げない
・だから辞められない
・だから会社が止まる
この連鎖を断ち切らない限り、
採用しても、また同じ不安を抱えるだけです。
まとめ(次回への余白)
「経理のおばちゃんが辞めそう」
この一言は、
単なる人手不足の話ではありません。
会社の設計が、
もう今の規模に合っていないというサインです。
次回は、
「数字を早く見れば経営は変わるのか?」
という、もう一段踏み込んだ話をします。


