【理念浸透シリーズ】第9回

なぜ幹部が育たず、社長だけが苦しくなるのか

―― 任せたいのに、任せられない会社の構造的な問題 ――

皆さん、こんにちは。
株式会社飛躍のミカタ理念浸透診断士の武村欽也です。
現場は回っている。
売上もそれなりにある。

それでも、
社長だけがいつも忙しい。

幹部に任せたい。
でも、任せきれない。

この状態が続いているなら、
それは「人材不足」ではありません。

多くの会社で起きている現実

幹部が“作業責任者”で止まっている

・指示されたことはできる
・現場対応は任せられる
・しかし、判断はできない
結果として、
・最終判断は社長
・トラブル時は社長
・重要な決断は社長
幹部がいても、社長の負担は減りません。

なぜ幹部は育たないのか

判断の基準を渡されていない

幹部が判断できないのは、
能力が足りないからではありません。

「この会社では、どう考えるのか」
という判断基準を渡されていない
のです。

基準がなければ、
判断は怖くなり、
結局、社長に確認が戻ります。

なぜ人に任せようとしても失敗するのか

任せる=責任だけを渡している

・作業は任せる
・責任も任せる
・しかし、考え方は渡していない

この状態では、
幹部は育ちません。

判断の軸がないまま責任を負うのは、
誰にとっても危険
だからです。

幹部が育つ会社がやっていること

判断の基準を“言語化して共有”している

幹部が育っている会社は、
・何を優先するのか
・どこで線を引くのか
・迷ったときは何に立ち返るのか

これを
幹部と繰り返し共有しています。
その結果、
・自分で考える
・自分で決める
・自分で責任を持つ
幹部が育ち始めます。

まとめ

幹部が育たない原因は、
能力不足ではありません。

判断の基準が渡されていないこと。

基準を共有した瞬間から、
幹部は「指示待ち」ではなく
経営の一部になります。