【理念浸透シリーズ】第3回目

皆さん、こんにちは。
株式会社飛躍のミカタ理念浸透診断士の武村欽也です。

第3回|なぜ同じトラブルが、現場で何度も起きるのか

―― 注意しているのに、改善しない会社の共通点 ――

「前にも言ったはずなのに」
「なぜまた同じことが起きるのか」

多くの社長が、
同じ言葉を何度も口にしています。

しかし、
これは社員の能力や意識の問題ではありません。

“正しい判断の基準”が、現場に共有されていない。
ただそれだけのことが、
同じトラブルを繰り返させています。

実際に多くの会社で起きている問題

指示は出しているのに、判断がズレる

・ルールは伝えている
・注意もしている
・その場では「分かりました」と言う

それでも、
現場では社長の意図と違う判断が起きます。

「そんなつもりじゃなかった」
この言葉が頻繁に出る会社ほど、
構造的な問題を抱えています。

なぜ同じことが繰り返されるのか

判断の“理由”が共有されていない


社長は、
経験や価値観をもとに判断しています。

しかし現場には、
・なぜその判断になるのか
・何を優先しているのか
・どこまでがOKで、どこからがNGか

この判断の軸が伝わっていません。

その結果、
社員は自分なりの解釈で動くしかなくなります。

なぜ人の力だけでは解決しないのか

注意や指示には限界がある

・毎回すべてを指示することはできない
・状況は常に変わる
・社長が現場にいない場面も多い

これは努力不足ではありません。

人が都度考える前提そのものに、無理があります。

注意や指示を増やすほど、
現場は「言われ待ち」になり、
判断力を失っていきます。

トラブルが減る会社がやっていること

判断の基準を、最初に共有している


改善している会社がやっているのは、
叱ることでも、細かいルール作りでもありません。

「この会社では、どう考えるのか」
という判断の基準を共有している
だけです。
・迷ったときは何を優先するのか
・判断に迷ったら、どこに立ち返るのか

これが共有されると、
社長がいなくても、現場は同じ判断をします。

まとめ

同じトラブルが繰り返される原因は、
注意不足ではありません。

判断を人任せにしている構造にあります。

考え方・判断基準を共有することが、
現場を強くする最短ルートです。