【建設業許可専門 × 行政書士 × AI・DXシリーズ】第4回目
皆さん、こんにちは。
行政書士法人QORDiA武村欽也です。
建設業許可・経審・年次届出で起きるトラブルの大半は、
手続きの複雑さでも、制度の難しさでもありません。
原因の80%は “ヒューマンエラー(人的ミス)” です。
第4回では、AIがどのようにしてミスを防ぎ、
事務所全体の品質を底上げするのかを解説します。
第4回 申請ミスゼロの仕組みづくり
――AIが“人間の見落とし”を完全に補完する時代へ
■ 建設業許可のミスは「複数の小さな見落とし」が原因
行政書士が犯しやすいミスの例は、次のとおりです。
・類似名称欄の書き間違い
・欠格要件の読み違い
・住所の旧字体混入
・科目分類のズレ
・工事経歴書の金額不一致
・経審の点数計算の誤差
・必要資料の添付漏れ
これは全て“細かいチェックの積み上げ作業”が原因です。
■ AIはミスの原因を“構造的に”消す
AIは次の3つの手法でミスを消します。
① 異常値検知(不自然な数字を見つける)
・前年度と大きく異なる数値
・科目としてあり得ない分類
・金額の不整合
・人間では気づきにくい“微妙なズレ”をAIは正確に検知します。
② ルールベースチェック(制度と照合する)
・経管・専技の要件判定
・書類の必須添付チェック
・欠格条項の照合
・工事経歴書の整合性チェック
行政書士の「暗黙知」を、AIは“ルール化”して再現できます。
③ 過去データとの照合(差分チェック)
同じ会社の前年度データと比較し、
・記載の抜け
・不自然な変更
・必要なのに削除された項目
を自動で洗い出します。
■ 「ミスをしない事務所」は最大のブランドになる
建設会社の社長は、
“スピード”よりも
「安心して任せられるか」を何より重視しています。
AIによって申請ミスが限りなくゼロに近づくと…
・顧客からの信頼が絶対的になる
・紹介が増える
・行政書士自身の精神的負担が減る
・職員教育も圧倒的に楽になる
つまり、
“ミスしない仕組み”そのものが事務所の価値になるのです。
■ 次回予告
第5回は
「AI×DX導入で行政書士事務所の利益が増える理由」
収益モデルの進化について解説します。

